心が追いつめられてしまう前に、きちんと知りたい強迫性障害のこと

看護師と医師

うつ病との関係

強迫性障害の症状のひとつに、「強迫観念」というものがあります。ある考えが心に染みついたようになって、振り払うことが出来ないというものです。
些細なことから重大なことまで、ここで問題になる「観念」は多岐にわたりますが、「嫌な考え」であることが多いのが特徴と言えます。
自分が、何か恐ろしいことをしてしまうような気持ちになってしまうといったことがあります。
決して、それをしたいと思っているわけではありません。それをしてはいけないと思っているのに、そう思えば思うほど、「してしまうのではないか」という不安にかられてしまうというものなのです。
その不安には根拠がありませんが、思いこみだけはどんどん重くなって心にのしかかってきます。人によっては、そこからうつ病を発症してしまうということもあるようです。
強迫性障害からうつ病を合併してしまう人の割合は、約30%と言われています。
強迫性障害は、脳内の神経伝達物質が上手く機能せず、必要な情報が伝わらずに引き起こされることもあると言われていますが、同じように神経伝達物質の異常によって引き起こされるのがうつ病です。
そういった意味で、この2つの病気の間には密接な関係があると言えるのです。

あることを過剰に思い込んだり、何度も何度も同じことをくり返したりしてしまうという強迫性障害の症状は、さまざまな「心の問題」と関係を持ちます。
例えば、似たものとして挙げられるのが「依存症」というもの。何かを頼りにしてしまい、それをやめることが出来なくなってしまうという心の問題で、薬物依存とか、ギャンブル依存といったことが挙げられます。
ただし、強迫性障害の場合には、絶えず「こんなことは無駄だ」と分かっていながらもくり返さずにはいられないという苦痛があり、思い浮かんで消えなくなった思考の内容が暗いものであるために傷ついてしまうという特徴があります。
依存症の場合には、薬物にしてもギャンブルにしても、その瞬間の快楽を経験することをくり返してしまうというものなので、似てはいますが根本的に異なる問題だと言えます。